あくまでも「概念」の象徴的なものとして現れる地獄からの怪物。いきなり予言を受ける人たちは、過去に何か大きな罪を犯した人と言われている。

 人は死ぬことに怯えます。これを利用して商売してる悪い奴もたくさんいます。

 世の中には、病気になって死ぬ人もいれば、ある日突然、事故で死んでしまう人もいる。殺されて死んでしまう人もいる。死は自分で命を殺める以外はいつ死ぬか分からない。どうやって死ぬか分からない。死ぬってなんだろ?と見ながら考える。誰にだって「平等」に「死ぬ可能性」はあるのかもしれないと思ってしまう。見ていてずっと胸が痛いです。

「イカゲーム」は6個のゲームをこなしていき、人が減っていく……というわかりやすい物語のルールがある。

 が、この「地獄が呼んでいる」にはわかりやすいルールはなく、どこに連れていかれるかわからない。

 もう見ていてヒリヒリしてつらい。ドキドキするのが苦手な人には本当におすすめしない。

 あと、育児中の女性にもおすすめできない。

 そして最後は想像しない展開に。最後の最後も想像を超えた展開に。絶対シーズン2があるだろうが。いや、すごいな。「イカゲーム」に続いて韓国エンタメが世界を痺れさせている。

 地獄な気持ちを体感させられるドラマ「地獄が呼んでいる」で地獄を感じていただきたい。

 いや、すごい。

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中。毎週金曜更新のバブル期入社の50代の部長の悲哀を描く16コマ漫画「ティラノ部長」と毎週水曜更新のラブホラー漫画「お化けと風鈴」の原作を担当し、自身のインスタグラムで公開中。コミック「ティラノ部長」(マガジンマウス)は発売中。「お化けと風鈴」はLINE漫画でも連載スタート。YOASOBI「ハルカ」の原作「月王子」を書籍化したイラスト小説「ハルカと月の王子様」が好評発売中。長編小説『僕の種がない』(幻冬舎)が発売中。作演出を手掛ける舞台「怖い絵」が2022年3月に東京・大阪にて上演。

暮らしとモノ班 for promotion
大谷翔平選手の好感度の高さに企業もメロメロ!どんな企業と契約している?