このように、鈴木はメジャーでも通用する可能性が高い選手で、かつ全30球団にチャンスがあることもあり、現地では、「複数球団による大争奪戦が起こる」という予想も展開されている。11月22日以前は、ロイヤルズ、マリナーズ、レンジャーズ、ブルージェイズ、レイズ、カブスの7球団が、鈴木の移籍先候補として目されていた。

 しかし、その数は、22日以降さらに増えている。先ほどの7球団に加え、タイガース、レッドソックス、ジャイアンツ、ヤンキース、パイレーツ、メッツ、ドジャース、ナショナルズ、ホワイトソックス、ブルワーズ、マーリンズ、ブレーブス、パドレスなども、ポスティングシステムに参加する可能性があるとも言われている。そのぐらい鈴木のメジャー挑戦は、現地からも高い注目を集めている。

 そんな鈴木の有力な移籍先はどこになるのか。これついては、現地メディアがそれぞれの予想を展開している。MLBの専門メディア『MLB.com』は、11月23日付の記事で、「マリナーズ、ジャイアンツ、レンジャーズ、メッツになるとも言われているが、ロッキーズも合うのでは?」と述べ、ロッキーズを鈴木の移籍先の候補に挙げた。

 また、米スポーツ専門メディア『ジ・アスレチック』が25日に掲載したナ・リーグ各球団の補強ポイントを分析する記事の中で、ロッキーズ、フィリーズ、ブルワーズ、マーリンズ、パドレスを移籍先候補として取り上げた。同記事は、レッズやナショナルズでGMを務めた経歴を持つコラムニストのジム・ボーデン氏が執筆しており、各球団の課題を具体的に挙げている。

 その中で、ロッキーズ、フィリーズ、マーリンズは「外野手の補強」が、ブルワーズは「攻撃力」が、パドレスは「中堅以外の外野手」が必要であり、それぞれの球団のニーズに合うFA選手の1人として鈴木を候補に挙げている。なお、このコラムはナ・リーグのみを扱っているため、ア・リーグについては言及されていない。

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