放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は「サンドイッチハウス メルヘン」の「フルーツサンド」を取り上げる。
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テレビマンよりも雑誌編集者のほうが美味しいモノをたくさん知っている……と決めつけるのは乱暴だろうか。
だが、どちらの業界にも長年お世話になっている私は、やはり編集者に軍配を上げてしまう。
情報量は変わらないと思う。だが、コロナ禍、雑誌は、Stay Homeならではの“お取り寄せ”や“テイクアウト”情報に力が入り、関連の通販サイトも賑わったと聞く。
だが、テレビは、いわゆる“街ぶらロケ”ができなくなり、終了してしまう番組さえあった。
それでも踏ん張っている『もしもツアーズ』(フジテレビ系)や、『王様のブランチ』(TBS系)では、産地や店舗の代表と東京に居る出演者とをオンラインで繋いだり、通販で取り寄せたモノをスタジオで食べたりしていたものだ。
新規感染者数が激減し、徐々にロケは再開しているものの、出演者の数だけアクリル板を持参し、設置して……というのは、「時間も経費もかかる」のだとか。レギュラー陣はいま、“マイ・アクリル板”を抱えて店を移動しているとも聞く。
だが、そうした“事情”のみならず、そもそも異なっていたのが、テレビ局と出版社のスタッフのマメさなのだ。
情報番組を担当していても、取材で出会ったグルメやスイーツをその後、差し入れに利用したというテレビマンの話は、ほとんど聞かないが、雑誌編集者は、それをマメにするものだ。