KP「欧州各国で上映してわかったのは、欧州では『ベルサイユのばら』のファンがかなりいるということだよ。池田さんに取材できたのも光栄だった。ビョルンとの面会の直前、池田さんはすごく緊張していたよ。結果的には愛情と敬意にあふれたすてきな出会いになったんだ」

──今作は彼にとってどんな意味を持つと思いますか? 完成して試写を観たときの彼の反応は?

KP「完成時はコロナのパンデミックで、オンライン試写会だったので、初めて観客と接することができたのは、ことしの秋、スウェーデンでのことだった。コロナの制約も解除され、映画館は満席となり素晴らしい体験だった。上映後ビョルンが壇上に上がると、観客は総立ちとなりスタンディングオベーションは10分以上も続いたんだ」

KL「彼はこの映画の製作を通し、娘さんや家族の人たちと親密な関係をつくることができた。それまで触れられなかったことも語り合えたことで、新たな関係、絆ができたの」

KP「彼はハッピーになったんだよ。いろんなところから出演依頼が来ていて、俳優としてもこれからどんどん仕事していく意欲をみせているよ」

(高野裕子=在ロンドン)

週刊朝日  2021年12月17日号

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