■娯楽(ごらく)
仏教の修行を通じて得られる心の安らぎ

もともとは仏教で用いられる言葉で、修行で得られた心の安らぎのことを表します。念仏踊りや、仏教の教えを五・七・五・七・七の和歌にした御詠歌など、儀式で用いられる舞や歌によって、宗教的な雰囲気へ導かれることでもあります。「呉」の字も、舞い踊って神に祈る巫女の形が元になっています。「快楽」も仏教では「けらく」と読み、娯楽を通じて得る満足や楽しみをさします。それが、仏教以外のことでも笑い、喜ぶような楽しみの意味になり、いつしか退廃的なイメージをもつようになったのです。

■鼬(いたち)ごっこ
鼬や鼠が噛みつくように素早く手の甲をつねる

もともとは、二人が向かい合って互いに相手の手の甲をつねりながら、手を重ねていく子どもの遊びです。素早くつねる様子を、イタチやネズミが噛みつく様子に見立てて「鼬ごっこ、鼠(ねずみ)ごっこ」と唱えながら遊びました。この遊びがいつまでも終わらないことから、同じことの繰り返しで決着がつかないことを「鼬ごっこ」というようになりました。イタチの追いかけっこではありません。

■切札
トランプで最後に出してゲームを終わらせる札

最後に出す最も強力な手段などの意味で用いられますが、もともとはトランプで他のすべての札よりも強い力をもつと決められた札のことです。「切り札」と呼ばれるようになった理由は、最後に出してゲームを「切る(終わらせる)」からとも、強い力でほかのカードを「切る(負かす)」からともいわれています。そもそも、英語の「trump」は「切り札」の意味で、トランプのカードやゲームの意味ではありません。

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「しかと」はそっぽを向く鹿の絵から来た