「コンビニ百里の道をゆく」は、52歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
* * *
2021年は新型コロナウイルスの第3波のまっただ中で、ワクチン接種の行方すら見通せない状況から始まりました。でも11月には政府が掲げた接種率の目標を実現できた。みんなが団結して接種を進められたのは「いいウィズコロナ」だったと思います。エッセンシャルワーカーの皆さんがこの国を支えてくださっていることに、改めて気付かされた年でもありました。
足元では新規感染者が急減しました。一時の危機を脱した今だからこそ、改めてデジタル化による変革(DX)の推進について議論すべきではないかと考えています。デジタル化の遅れにより、給付金が迅速に配れなかったり、ワクチンの予約を巡って混乱したりということが明らかになりましたが、第5波の収束とともにその議論も徐々に少なくなっているように思います。21年9月にデジタル庁が発足したこともあり、DXに取り組む機運をいま一度高めていけたらと考えます。