李承娟さん(右)と野口淳さん(撮影/小黒冴夏)
李承娟さん(右)と野口淳さん(撮影/小黒冴夏)
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 AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2023年1月30日号ではタンポポデザインでマネージャーを務める李承娟さん、タンポポデザイン代表取締役、建築・空間設計を務める野口淳さん夫婦について取り上げました。

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妻が31歳、夫が30歳のときに結婚。長男(14)、次男(12)、長女(7)、愛犬と暮らす。

【出会いは?】夫が留学先の伊・ミラノで暮らしたシェアハウスに、妻の姉も住んでいた。妻が旅行で姉の元を訪れた際に、夫と知り合う。

【結婚までの道のりは?】仏に留学した妻を追って夫も仏に移ったが、妻は飼い犬を案じて韓国へ帰国。以後、2年半のスカイプ遠距離恋愛を経て結婚。

【家事や家計の分担は?】家事はすべて妻、財布は一緒。

妻 李承娟[48]タンポポデザイン マネージャー

イ・スンヨン◆1975年、韓国・蔚山出身。ウルサン大学を卒業後、英語講師として働く。欧州旅行中に出会った夫と結婚し、現在は夫の仕事全般をサポートする

 淳はすごくいろんな顔を持っている。今は真面目に話しているけど、夜になると私が好きな曲をギターで弾いてくれて、それが素敵(笑)。留学中は料理が上手だったのも、かっこよかった。今は家事を一切しない……。でも彼は男が上で女が下、みたいな家父長的な考えは全然ありません。

 私は昔、仕事って会社勤めしか頭になかったけれど、今の彼の仕事はお金にならなくても、やることがいっぱい。でもそれは他の人の役にも立つから、私にも向いている。地域活動もフードバンクも、意味がある仕事だと思います。

 私は朝起きてからずっと彼のために動く。最近はよく軽井沢で設計の打ち合わせのため、往復7時間私が運転。少しでも長く一緒にいたいのもあって。私がいないと、あなたはやっていけないよ。

 彼は細かい仕事にも時間をかけるタイプ。ちょっと効率的にして家族との時間を増やしてくれたらありがたいな。私の夢は、淳と一緒にカートを押してスーパーで買い物すること。今日、一緒に行こ?

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