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 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q:中1と小5の娘がいます。二人につい余計なアドバイスをしてしまいます。次女はマイペースで、特定の仲のいい友達がいません。本人は気にしていないのかもしれないのですが、学校でポツンとしている姿を想像すると勝手に悲しくなって「自分から誘ってみたら?」などと言ってしまいます。子どもたちを信じて見守ったらいいと頭ではわかっているのに、なかなかできません。(女性/書店勤務/39歳/うお座)

A:勝手な想像ですが、相談者の方はかなり知的水準が高い人なのかなと感じました。

「この子がこういうことを言う背景には、こんな状況があるんじゃないか」と想像するには“洞察と解読”が必要だからです。

 ただ、この方自身も心配しているように、想像力や思いやりは、適量を超えると妄想や不安になってしまうことがあります。

 心配する力が強い人は、想像力が豊かな人。そういう人は自分なりの訓練をすることも大切になってきます。

 例えば、僕の知人でも想像力が豊かな人がいるんですが、その人は「問題をすぐに解決しない訓練」をしているらしいです。

 すぐに相手を問い詰めようとしたり、自分の考えをまとめようとしたりするんじゃなくて、ちょっと放っておく。3日後に取り組もう、と決めて、あえて放置しておく。そうすると「大したことがないんだ」と思い込めるようになる。面白いと思いませんか?

 僕も実はこのご相談は大きく共感するところがあります。僕は占いを仕事にしているから、相手の立場や背景を想像するのがクセのようになっているんですね。この人がこれに悩んでいるということは、もしかしたら今こういう状況なのかもしれない、と推理するのが僕の仕事の一つとも言えます。

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