一方、赤城乗馬クラブは、

「うちにとってもありがたかったですよ。バッスルはよく訓練されていましたので」(石井社長)

 こうしてトウカイテイオー産駒の会と赤城乗馬クラブの間に縁ができ、翌年にゴールドショットが、20年春にリラン、同年夏にトウカイフェスタがやってきた。

 さてテイオー産駒の乗り心地はどうか? 乗馬経験が1度しかない記者が、トウカイフェスタに乗ってみることに。

 跨ってみて驚いたのは、フェスタの背の高さ。というのも馬格がとても良いのだ。20年に走った最後のレースでは、馬体重502キログラムという堂々とした体躯(ちなみにトウカイテイオー最後のレースは474キログラム)。また、馬は乗り手の未熟さを感じ取ると、舐めてかかることもあるというが、フェスタはこちらが初心者であることを見抜いただろうに、ちゃんと命じた通りに動くのである。

 石井社長が言う。

「テイオー産駒に乗りたいのであれば、乗馬予約の際に伝えて下さい。3日前くらいまでに相談していただければ、よほど込み合っていない限り、4頭のどれかを用意いたします。ゴールドショットはちょっと神経質なところがあるので、中級以上の方が良いと思いますが、他の3頭は初心者でも大丈夫です」

 秋の後楽シーズン、天下のトウカイテイオーの産駒に乗るのもお勧めだ。ちょうど30年前の秋、テイオーがジャパンカップで差し切ったシーンを想いつつ。

【赤城乗馬クラブ】

群馬県吉岡町漆原1590の1

電話0279・54・0481

体験乗馬+パカパカ散歩=約40分。平日8800円、土日祝9900円。場内で基本的な馬の動作を練習。

ビジター外乗=約40分。平日9900円、土日祝11000円。森の中や川の中を先導馬についていく。

※月曜休み 

【トウカイテイオーの産駒たち】

ヤマニンバッスル=騙馬。鹿毛。06年生まれ。母ヤマニンドルチェ、母父サンデーサイレンス。29戦4勝。

ゴールドショット=騙馬。栗毛。06年生まれ。母イシノルージュ、母父アフリート。68戦9勝。

リラン(ダッキ)=牝馬。鹿毛。10年生まれ。母キクノジョリー、母父ジョリーズヘイロー。47戦7勝。

トウカイフェスタ=騙馬。鹿毛。10年生まれ。母トウカイデンヒル、母父デインヒル。116戦7勝。

(本誌・菊地武顕)

※週刊朝日オリジナル記事

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