新しい自分の幸福度に慣れ、落ち着いて満足できる点数を愛することも大事　しいたけ.さんがアドバイス

　AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q：最近、直感力・行動力が無くなってきている気がします。揺らぐ場面や悩むことが増えました。今の自分は、常に幸せ75点みたいな感じで、それはそれで満足ですが「これで良いのか？」と悶々としています。0か100か迷わず選ばざるを得ない！みたいな衝動に駆られたり、運命的な出来事に出会ったりしたいと思ってしまいます。（女性／アパレル／26歳／てんびん座）

A：そもそもこの方はすごく直感力がある方なんだろうなという気がしました。

　なぜかというと、直感力がある人って、置き換え能力が高い人だと僕は思う。例えば今の自分は常に幸せ75点みたいな感じとおっしゃっているように、自分のモヤモヤ感とか、幸せ感とかを数字に表している。これは人が生きていく上で、すごく大事な訓練じゃないかと思うんです。説明する力とか、描写する力とか、表現する力を持つこと。

　今の自分を点数に表すとしたら何点なんだろう、と考える習慣ができている人は、危機管理能力が高い人です。まだ自分が出会ったことがない90点とか、そういうものに対しても敏感に反応していくことができる人でもある。

　遊びで構わないので、数値化したり点数に置き換えたりすることで、直感力は自然に高まっていきます。

　他人から評価される点数ではなくて、「今日の自分が何点か」という自分の軸となる点数。それはぜひ大事にしてみてください。

　それでご相談についてですが、「常に幸せ75点」という感覚は個人的にとても共感しました。大事な分岐点にいらっしゃるのかもしれません。0か100か、絶望か頂点かみたいな感じって、やっぱり若い時に多い気がするんですよね。一歩後ろに崖があるかのようなヒリヒリする刺激を味わいたい、という寂しさは理解できますが、75点という新しい自分の点数に慣れていくこと、その点数を愛することも、大事な気がするんですよね。これは悪い意味じゃなくて、年齢相応の幸せ度数というものがあるから。