(c)2021, LETTERBOX FILMPRODUKTION, SUDWESTRUNDFUNK
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◆ドイツ映画のイメージも刷新

──ドイツ映画に出演することになったいきさつは?

「毎年これまでとは違った映画、役に挑戦したいと考えている。それがこの年はこの映画だったということになるかな。幸運だったんだろうな。テーマは、頻繁に話題になる人類の未来やAIの在り方といった今日的なものだ。脚本は、ロマンチックコメディーという構造を取りながら、大きな課題への回答を追求していた。美しい脚本にめぐりあった。読んでうれしくなったんだ」

──流暢なドイツ語がすばらしいですね。ドイツ語で撮影した体験はいかがでしたか?

「大学でドイツ語を専攻していたんだ。コロナ禍という制限のある中での撮影だったこともあり、多くの挑戦があったと言える。完成した映画を見て、うちの子どもたちに、学校で外国語を学んでおけば、いつの日か役に立つ日も来る、外国に行って仕事ができる可能性も広がる、みたいなことも証明できたし(笑)。いろんな意味でこの役は、僕にとって特別な意味を持つことになったんだ」

──ドイツのコメディー映画というのはあまり聞きませんが、今作でそのイメージが変わるでしょうか?

「ドイツ映画のイメージを刷新し、『ドイツのコメディーもあり』という印象を決定づけられたらうれしいね。個人的な経験から言えば、ドイツ人はユーモアのある人たちだよ。今作は人間とAIの感じ方の違い、ズレを笑いにしている。それがとても楽しい。近年はコメディー作品に出演するのが、楽しくなってきたんだ。今作のような、異なるジャンルを一つに融合させるというのかな、そんな作業も楽しい。不思議なようで、とても効果的な方法だと思うよ」

(在ロンドン 高野裕子)

週刊朝日  2022年1月28日号