とはいえ、大谷だけの取材ばかりはエンゼルスの専門記者としては少し寂しく感じるようだ。同記者は、日本でも、エンゼルスの注目度が増えることを願っているようで、取材の最後には、今年のエンゼルスで注目すべきポイントを語った。

「今年は、マイク・トラウト、アンソニー・レンドン、ジャスティン・アップトンなどチーム最高(額)の契約を持つ選手たちが戻ってきます。彼らは昨年、ケガでシーズンを棒に振っていました。もし、昨年、彼らのような良いチームメートが大谷選手の周りにいれば、彼はより良い成績を残せていたはず。だから、彼らが戻ってくる今年は、大谷選手だけでなくチーム自体も良くなるのは間違い無いでしょう」

 さらに同記者は、MLB最高峰の大谷とトラウトが打順に並ぶだけでも、「最高の魅力になる」というが、彼ら以外にも魅力ある選手がいると話し、「来シーズンのエンゼルスは、観ていて楽しいものになるはずです」とも話した。

 これまでの大谷に対する報道は、日米で大きな差があった。昨年の大活躍によって、その差は少し縮まったが、MLBやチームを一切無視して、大谷だけを取り上げるのは、現地メディアからは、少々行き過ぎているとも受け取られている。

 大谷は、今年でメジャー5年目を迎える。そろそろ日本でも、エンゼルスはMLBでも大分馴染みのあるチームとなったのではないだろうか。そうであれば、今回デサイ記者が語ったように、今年は大谷のみならず、エンゼルスや選手たちにも注目してみるのはどうだろうか。そうすれば、大谷がいかに高いレベルの中でプレーしているかがよりわかるだろう。(在米ジャーナリスト・澤良憲/YOSHINORI SAWA)

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