国内にいれば、大谷についての報道の多さは不思議ではないかも知れないが、アメリカからすれば、『ヘイロー・ハングアウト』の記事のように、驚くような状況であった。同メディアは、これを「非常識な事実」とも形容している。だが、同時に「(報道が多くなるのも)理にかなっている」と理解も示した。それも、記事を執筆したエバン・デサイ記者自身が、日本のマスコミから何度も取材を受けたからのようだ。

 しかし、正直なところ、現地メディアは日本からの取材をどう感じているのだろうか。著者は、デサイ記者に取材を行い、この日本での大谷フィーバーについて、率直な意見を求めた。

 まず、同記者は、これまでの日本のマスコミからの取材について、「(昨年の)大谷選手は自身のパフォーマンスを通して、本物の活躍を見せていたわけですから、彼は(日本メディアの)レーダー(注目)の下を飛んでいたようなものです」と、その熱狂ぶりを理解する様子であった。

 また、デサイ記者は、「(昨年)日本のマスコミから大谷について4、5回取材を受けた事は、大谷旋風が実際どれほどのものであったかを物語っていると感じました」と話し、その取材回数から、大谷が世間からどれだけのふさわしい評価を得ているかを知れる良いきっかけであったとも話す。

 さらに話を続けると、デサイ記者自身も大谷の活躍には、一目を置いていたことも明かしている。同記者は、昨年の大谷について、次のように述べている。

「2021年、大谷選手はスポーツ史上最高のシーズンを過ごしました。彼はMLBでも最高の打者で、トップ10に入る投手でもありましたが、彼はア・リーグでも最速の走者でもありました。193cm、95.3kgの体格にも関わらず不公平ともいえるスピードを持ち、文字通り、全てにおいてエリートでした」

 このように、デサイ記者は大谷をべた褒めしている。だからこそ、日本での報道が増えることは「当たり前のことだ」と述べ、昨今の大谷フィーバーも「決して大袈裟なことではない」という。

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