「関ジャニ∞」の丸山隆平さんが、ミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」で傷つきながらも自分の存在意義を問うように歌い続け、愛を探し求めるヘドウィグを演じる。AERA 2022年2月7日号でインタビューした。
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――「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」は、愛と自由を手に入れるため性転換手術を受けたものの、失敗して股間に「怒りの1インチ(アングリーインチ)」が残ったロックシンガー、ヘドウィグの物語だ。魂を削るように自分の存在意義を問い続け、愛を探し求めるヘドウィグ──。オフ・ブロードウェイで上演されると熱狂的なファンがつき、その後ブロードウェイをはじめ、世界各国で上演、映画も制作された。そのヘドウィグを丸山隆平が演じる。
丸山:3、4年前、たまたま友人に薦められて映画版を観て、大好きになった作品でした。ヘドウィグは奇抜な人のようで……まぁ、奇抜は奇抜なんですけど、彼女を通して描かれるのは、生きていく上で誰もが抱える漠然とした不安や憤りだったりする。人は何のために生きているのか、自分はこのままでいいんだろうか、愛とは何だろう、みたいな。そこには僕も共通するものを感じましたし、新しい愛のカタチを教えてくれた作品でもありました。周りの人にも、いつかヘドウィグを演じてみたいという話はしていたんですが、まさか本当にご縁をいただけるとは。驚きと喜び、怖さがいっぺんにやってきた感じでしたね。
■自分騙しはうまい
――物語の生みの親であり、舞台や映画でヘドウィグを演じてきたジョン・キャメロン・ミッチェルが初演出を手掛けることでも話題だ。
丸山:まだリモートで一回、顔合わせをしただけなんですけど、ご本人を目の前にしたら「うわ、本物や!」という感激で、一瞬で用意していた質問が飛んでしまって(笑)。でも、浮き足立った僕を、母のように深く優しく包み込んで、受け入れてくださいました。「メールを教えとくから、もし何かあったら気軽に連絡して」とも言ってくださって、本当にすごい味方がそばにいてくれるなぁ、と心強いです。