楽天時代のクルーズ(写真提供・東北楽天ゴールデンイーグルス)
楽天時代のクルーズ(写真提供・東北楽天ゴールデンイーグルス)

 毎年、米国でプレーする選手を中心に海外からたくさんの助っ人が来日するプロ野球。入団が決まった選手については、主にかつて所属したチームでの成績が伝えられることが多いが、それ以外の情報はなかなか入ってこないことも多い。そこで今回は来日前に助っ人たちが“絡んだ”乱闘について振り返ってみたいと思う。

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 まず現在日本でプレーしている選手でメジャー時代に大乱闘の中心人物となったのがDeNAのオースティン。ヤンキース時代の2018年4月11日、宿敵レッドソックス戦で自身の二塁への“危険なスライディング”をキッカケに両チーム睨み合いとなると、その後の打席で報復死球を脇腹に当てられ、バットを叩きつけ激昂。相手投手のジョー・ケリーに突進しての揉み合いから、両軍選手が入り乱れての乱闘となった。

 結果的にこの乱闘でオースティンとケリーを含む4人が退場に。試合後オースティンは「二塁へのスライディングはクリーンなものだったと思っている。ただハードにプレーしただけ」と事の発端となったプレーは正当なものだと主張。チームメイトのジャンカルロ・スタントンも「(あのスライディングで)報復する必要はなかった」とオースティンをかばったが、二塁上で交錯したレッドソックスの二塁手ブロック・ホルトは「全ては起こるべきではなかった」としながらも「右のふくらはぎにオースティンのスパイクが当たり負傷していた」と乱闘の原因となったプレーは危険なものだと述べている。今では紳士的な振舞いで知られるオースティンだが、米国時代は感情が爆発してしまう場面も見受けられたようだ。

 また、同じくDeNAでプレーした助っ人のナイジャー・モーガンも日本では陽気なキャラでファンから人気があった選手ではあったが、メジャー時代は暴れに暴れまくった選手の一人だ。

 ナショナルズ時代の2010年8月31日のマーリンズ戦ではホーム上の“体当たり”で相手捕手にケガを負わせると、翌日の試合で報復死球を浴びることに。この死球では何事も起きなかったが、その時点でナショナルズが3対14で大量リードを許しているのにも関わらず、死球で出塁したモーガンは不文律で禁止されている大量点差での盗塁を2つも決め“挑発”した。

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乱闘の中心となった元オリックスの韓国人投手は?