(c)2020 Zentropa Entertainments3 ApS & Zentropa Sweden AB.
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──爆発するという表現を使いましたが、まさにマークスは活火山のような男ですね。何度もスクリーンで爆発するシーンが登場しますが、爆発する演技は難しいですか?

「爆発するキャラクターの基盤は、脚本に書かれたキャラクター像にあるから、爆発するきっかけを作れば演技がそこに続く。例えば、か弱い若者を殴ってしまう、行き過ぎた行動なわけだ。または間違って誰かの首を折ってしまう。それは意図していなかった事故だ。脚本に従うことで、この男が信頼してはいけない危険な男だとわかる。最初は可能な限り穏やかな気持ちでいて、一気に爆発させる。言葉もツールもいらない。彼の唯一の方法はバイオレンスなんだよ」

──逆に彼には英雄的なところもありますね。

「彼は軍人として訓練を受けていて、多分アフガニスタンも経験している。またはイラクも。認めたくないほどの数の人も殺している。そんな彼が大都市に住むのは困難なことだ。日常になかなか適応できない。彼になりきるのは、帽子をかぶるようなものだよ。日常から逸脱しているキャラクターだから、現実に戻るには、その帽子を脱がなければならなかった」

──イェンセン監督の前作「メン&チキン」では、カーリーヘアで登場、今回も灰色の短髪にひげを蓄えた様相で一変しました。強烈なルックスは役作りに役立ちますか?

「アナス・トマスとの作品では、毎回かなり大胆な変身をしている。ほとんど仮装大会とでもいえるくらいの変身だ。実際に多くの軍人はマークスのような外見をしている。あれは外界から身を守る制服みたいなものだと思うんだ。タフで残忍な外見。時には、外敵を映し出しているのだと思う。軍人の世界で頻繁に起こることだが……。外見を変えるのは楽しい。役作りに味が出るからね。ほとんどの役作りは内側から作り上げ、外側はあまり重要ではない。しかしアナス・トマスの作品の場合は逆で、外側から内側へと役を作り上げていく。彼の作り出す世界は強烈だから、そこから始めるのがふさわしい。過激なルックスでもしっくりくるんだ」

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