江崎グリコ/「チョコが割れてるカプ~」「でも美味しさはかわらないカプ!」。パッケージには、ふぞろい品の説明がポップに記されている。「ふぞろい品」が同社で発売されるのは2品目(江崎グリコ提供)
江崎グリコ/「チョコが割れてるカプ~」「でも美味しさはかわらないカプ!」。パッケージには、ふぞろい品の説明がポップに記されている。「ふぞろい品」が同社で発売されるのは2品目(江崎グリコ提供)

■旨味と香りがぎっしり

 その中身を確かめようと、野菜が12種類前後入った2千円のセットを購入した。見た目は少しいびつだが、旨味(うまみ)や香りがしっかり詰まった野菜が届いた。冒頭で紹介した品々だ。

 本音を言うと、一人暮らしで使い切るにはハードルがやや高そう。裏を返せば、家族で暮らす人にはボリュームもあって、お得感たっぷりだ。

 でも、あえてそれは売り出さない。大竹さんは言う。

「生産者が大切に育てた野菜だから、安さを売りにしたくない。ただ市場には相場があるし、それを決めているのが私たちだったりもするんです。だから消費者の方が使いやすい価格になっているものをチョイスするようにしています」

 昨年10月には、東京都世田谷区にリアル店舗もオープン。曲がったきゅうりが当たり前だった世代の年配客が懐かしみ、フードロス問題に関心がある若い世代からの注目度も高く、リピーターも増えているという。(編集部・福井しほ)

AERA 2022年2月21日号

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福井しほ

福井しほ

大阪生まれ、大阪育ち。

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