※写真はイメージです(写真/Getty Images)
※写真はイメージです(写真/Getty Images)
この記事の写真をすべて見る

 大きな病気やけがをしたことがなければ、病院や病院のかかり方について詳しくない、という人がほとんどでしょう。好評発売中の週刊朝日ムック『いい病院2022』(朝日新聞出版)では、「紹介状ってどこに頼めばいいの?」「セカンドオピニオンは、主治医に黙って受けられる?」など、病院に関する素朴な疑問について答えています。回答してくれたのは、倉敷中央病院院長の山形専医師と聖路加国際病院相談支援センターの橋本久美子看護師です。

【チェックリスト】患者が「いい病院」を見分けるには?

*  *  *

疑問1:病院を受診するとき「紹介状が必要」な場合ってどんなとき? どこに頼めばいいの?

回答:

 紹介状(正式名:診療情報提供書)が必要になるのは、特定機能病院(大学病院やがんセンターなど、高度な医療を提供し、研究開発をおこなっている病院)や病床数200以上の大きな病院を受診する場合です。

 紹介状は通常、かかりつけ医(自宅の近くにある診療所やクリニックなどの医師)に申し込み、作成してもらいます。紹介状には患者の基本情報(氏名、生年月日、住所など)、紹介する目的、診断名、現在の症状、治療経過などのほかに、検査データなども添付されます。

 より詳しい検査や専門的な治療のために、かかりつけ医から設備のそろった病院に移るときや、転居などで転院しなければならないときなどは、紹介状を準備して臨みましょう。

 緊急の場合を除き、数日から1週間程度で用意されることが多いようです。「診療情報提供料」がかかりますが、保険適用となるため、3割負担で750円です(2022年2月現在)。

■紹介状がなくても、5000円程度支払えば診てもらえることも

 例えば最初から大きな病院を受診したいというような場合は、紹介状を持参しなくても診てもらえる病院もあります。

 しかしその場合は、初診料とは別に5000円程度(病院によって異なる)の「初診時選定療養費」が必要になります。

週刊朝日ムック「いい病院2021」より
週刊朝日ムック「いい病院2021」より

疑問2:病院によって治療の内容は違うの? 最新治療を受けたいときは、どこに行けば受けられる?

次のページ