「いつもニコニコしていておっとりした雰囲気、ひと昔前で言う『癒し系』『天然系』ぽい要素もあります。だけど放たれるコメントや発言、大喜利の回答が切れ味鋭くて面白い。そのギャップが大きな魅力ではないかという気がします。おっとり自然体でありながら実際には天然やおバカ系ではなくて空気を読んだ発言ができる。そういうところが起用される理由ではないでしょうか」
現在NMBメンバーとしても活躍する渋谷だが、かつてはAKB48グループの研究生の選抜ユニット「てんとうむChu!」の一員だった。
「現在AKBの中心メンバーとして活躍する岡田奈々や、元AKBメンバーでバラエティでも活躍した西野未姫、小嶋真子、元HKTメンバーの田島芽瑠など、いわゆる“次世代エース候補”が集められたユニットの一員でもあり、アイドルとしての将来性でも期待を集めるひとりでした」(三杉さん)
三杉さんはさらに、NMB48が吉本興業の運営であるところにも着目する。
「渋谷さん自身、ダイアンのファンであることを公言していたりするなど、もともとお笑いは好きみたいですね。大阪の番組で、今のように売れっ子になる前のダイアンやかまいたちと共演し、彼らがどんどん人気を得ていくなかで一緒にバラエティの空気を勉強して鍛えられた。そして、彼らが全国区でブレイクしたタイミングも合っていたことで、共演者としてお互いリラックスできる環境で活躍することができる。こうした幸運も、今の結果につながっているのではないでしょうか」
前出の放送作家は、この先も渋谷の快進撃は続きそうな気がすると予測する。
「バラエティが得意な若い女性タレントは今後もどんどん出てくると思いますが、かわいいだけでなく、きちんとしたスキルのもとに面白いことが言える稀有な存在です。芸人さんでもなく、最新の若者トレンドに乗ったギャルといったキャラでもないので、他とのかぶり感もない。この先も活躍は続くのではないでしょうか」
渋谷の”無双”状態は、この先もまだまだ続きそうだ。
(本誌・太田サトル)
※週刊朝日オンライン限定記事