AERA3月7日号より
AERA3月7日号より

■手を差し伸べる社会

 女性たちが地域社会に出た後の孤独感を埋めるのは、個人と個人が繋がるパーソナル支援しかない。「繋がっているよ」。大谷さんはそう彼女たちが思えるように支援活動を続けている。

「彼女たちの抱える孤独がどんなものか、読者の方にはぜひ想像していただけたらと思います」(大谷さん)

 東京都健康長寿医療センター研究所・研究副部長の村山洋史さんはこう話す。

「孤独は病気ではないからこそ『自分が弱いからかな』と放置しがち。でも孤独は10年、20年後の心身にボディーブローのように効いてくる。自分の中の『孤独のサイン』に敏感になり、何か感じたら周囲に助けを求める。周囲も『この人、様子が違うな』と思ったら手を差し伸べる。そんな『孤独に優しい社会』が求められていると思います」

(編集部・小長光哲郎)

AERA 2022年3月7日号より抜粋

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