AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

占い師、作家 しいたけ.
占い師、作家 しいたけ.
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Q:自分に関する、嬉しかった、楽しかったという記憶があまりありません。幼少期も、結婚してからも、ずっと家族に気を使っています。私には味方がいません。子どもが家を出たらもう我慢をしなくてよいでしょうか?言いたいことを言い、したいことをするのが幸せか。どうしたいのか、堂々巡りです。(女性/診療所の事務長/52歳/いて座)

A:誌面では割愛しますが、この方は義理のご両親含めご家族皆さんの星座を書いてくださっていました。そこからまず感じたのが、この方の管理・把握能力のすごさ。把握する対象は、相手の「機嫌」も含まれます。大げさに聞こえるかもしれませんが、周囲の機嫌を含めて把握していないと生きていけない、そんな超絶的な環境で生活をされてきたように想像しました。

 こういう時って、「離婚しなきゃ」「この家を離れなければ」というゼロか100かではなく、自分なりに「違う場所」「次の目標」を持つことが大切になってきます。

 家でも会社でもそうですが、ある人たちがのびのびとやれている状況があるとき、実はその陰には必ず目を向けなければいけないことがあると僕は思っています。それは光が当たってないところで、ちゃんと動いてくださっている方がいるということ。誰かに押しつけているから、他の人がのびのびできている。でもそういう「フェアじゃない関係性」は、何かをきっかけにフェアに戻していかなければいけないと思うんです。

 家などの閉じられた環境の中で自分を変えていくのは難しいものがありますが、こういう時に何をしてほしいかって言うと、10年後の自分を先取りしてみてほしいです。10年後にやる、と決めたことについて、ちょっとずつ自分の中で動き始めてしまう。

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