そんなバカリズムのストイックな思考は、売れっ子脚本家としての活躍にも結び付いている。

「今や脚本家としての活躍も目覚ましいですが、バカリズムさんが初めて連ドラを手掛けたのは2014年の『素敵な選TAXI』(日本テレビ系)から。以降、芸人仕事も続けながら、連ドラや映画を量産し、ドラマ化から始まり映画化もされた『架空OL日記』では向田邦子賞を受賞。先日もオリジナル脚本を手掛けた映画『ウェディング・ハイ』が公開されたばかりです。たった8年で脚本家としてのポジションをここまで確立できたのは、バカリズムさんだからこそ。お笑いで培った“システムの発明”を脚本にも持ち込み、オリジナル感あふれる世界観を構築するのは見事です。今、テレビでコントやネタなどをする機会が限られるなか、バカリズムさんはドラマや映画でそれを試している。だから脚本家としても異彩を放っているんでしょうね」(同)

結婚後も仕事場に籠もって執筆

 一方、私生活では2019年に元アイドルの夢眠ねむと結婚し、世間を驚かせた。テレビ情報誌の編集者は言う。

「バラエティー番組でなれ初めを話していたことがありますが、番組での共演がきっかけで夢眠さんのほうから交際を申し込んだそうですが、バカリズムさんは断り続けたそうです。くじけず夢眠さんが何度もアタックし、4年後にようやく交際に至ったとか。交際期間を含め、結婚まで7年かかったそうです。第一線でお笑い界を突っ走るなか、結婚することについて、相当悩んだのでしょう」

 結婚後も新婚生活を謳歌(おうか)するわけでもなく、ネタ作りにいそしむ姿に変わりはないようだ。

「あちこちオードリー」(2020年8月11日放送)に出演した際、結婚後も同じマンション内に作業場を借り、自宅でご飯を食べて一息ついたらすぐ作業場に戻って深夜3~4時まで執筆をしていると明かしていたバカリズム。あまりにも独身時代と変わらない生活なので、作業場にこもっていると、たまに結婚していることすら忘れてしまうことがあるという。

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