ジャニーズが誇る“キラキラ王子様”な中島健人(Sexy Zone)はどこへ行ったのか。Netflix映画「桜のような僕の恋人」は、冴えなさ漂う見習いカメラマンの朝倉晴人(はると)と、急激に老化が進む難病を患う女性の儚(はかな)いラブストーリー。かねて原作の大ファンだった中島が、朝倉を演じる上で、アイドルとしての自分をかなぐり捨ててたどり着いた新境地とは。
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──役作りのために行ったことは?
この作品に対しては、ちょっといつもとはちがう気持ちの入れようだったんです。晴人としての時間を撮影外でも過ごしたくて、実際にスタジオの仕事を体験したり、フィルムカメラをお借りして桜の木を見たらなるべく撮ったり。できることは全部やった気がします。
──中島さんが普段から醸している“キラキラ感”を消す努力はした?
そうですねえ(ため息)。やっぱリスキーですよね。キラキラとかオーラが自分から出てるとは思えないけど、いざなくそうとすると、アイドル活動のほうで「え、お前どうした?」っていうくらいの反動が出るんですよ。でも今回、作品を本当に愛していたので、できるだけ晴人のテンションで生きていたかなー。ちょっとローテンション気味で。
僕、ふざけるのが好きで色々とジョークを言うんですけど、この現場ではメイク中とかもあんまり話さなかったです。でもたまに球が飛んでくるので、それは打ちました。
メイクさんがね、両ひざを床につけて両手を広げるポーズをしてたんですよ。なぜか。それを見て思わず、「うわ、『ショーシャンクの空に』じゃん」って言っちゃいました(笑)。おちゃらけたくなかったんですけど、ショーシャンクだけは出ちゃいましたね。
──今回の撮影はSexy Zoneのツアー期間とかぶっていましたね。
僕の宿命なのか、全国ツアーと、ドラマや映画の撮影がかぶることが多いんです。切り替えがめっちゃ大変で。さすがにステージ上ではちゃんとアイドルをやるんですよ。でも今回、スタッフさんから「中島くん感ないよ」って言われました(笑)。ショックでしたね。でも、それくらい日々晴人がいたんだなって。
撮影現場で「ちょっとアイドル戻ったね」って言われるのが嫌で、自分と役が地続きのような時間を過ごすようにしていました。今はもう戻りましたよ。完璧を司りし中島健人、ここにあり。冗談です!(笑)