■好評だったキャンディーチーズ
息子の最初のお弁当は、普段の食事量よりも少なめに、小さな丸いおにぎりを2つと、エビフライを1本と、ゆで卵を花型に切ったものにし、スナップエンドウとプチトマトとキャンディーチーズを添えました。
どれも手でつかんでパクッと口に入れることができるサイズです。
キャンディーチーズは見た目もかわいく、次女にも好評でした。
どうやら息子は、左手にお箸を握り、右手で食べていたようでしたが(笑)
最初はこんなものだろうと思い、しばらく様子をみることにしました。
■リハビリより子ども同士の刺激で成長
それから10年が経ち、息子は中学3年生になりました。
今では次女の1.5倍ほどの量のお弁当を毎日完食して帰ってきます。
お弁当箱は2段式になり、おにぎりではなく下の段にご飯をギュッと詰め込み、お箸を使って食べています。
息子がどのタイミングでお箸が使えるようになったのかは覚えていませんが、やはり子どもは子どもの世界の中で、お互いに刺激を受けながら少しずつ成長していくのだと思います。当時は息子よりも私に不安や焦りがあり、お箸を使うリハビリを受けたりもしましたが、その成果というよりも、本当に「いつの間にか」育っていたように感じました。
現在、学校には学食がありますが、教室からの移動に時間がかかるのと、トレーに乗せた食事を運ぶことに不安があるようで、息子は毎日お弁当を持参しています。
こうして、自分に合うことを考えて選ぶようになったのも、きっと彼なりの成長のひとつですね。
■医療的ケア児の長女にはスープジャー
医療的ケア児の長女も、年に数回、校外学習などでお弁当が必要な日があります。
ペースト食のお弁当というのはなかなか想像ができず、初めはどんな風に持たせれば良いのか悩みました。そこで思い付いたのが、当時、次女の学年で人気だったスープジャーです。
市販の介護食のリゾットを温め、スープジャーに入れて持たせました。
すると、昼食時でも温かく、とてもおいしそうに食べていたとのこと。
それ以来、夏場でも長女にはこの温かいお弁当が定番になっています。