ゴルファーの丸山茂樹氏が、全英オープンでの日本人選手、タイガー・ウッズについて語る。
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今シーズンの海外メジャー最終戦となる「全英オープン」(7月14~17日、スコットランド・ファイフのセントアンドルーズオールドコース)は、オーストラリアのキャメロン・スミス(28)がメジャー初優勝を飾りました。
圧巻のゴルフでしたね。3日目に一気にリズムが悪くなってしまって「どうしたんだろう」と思って見てましたけど、最終日にまたすばらしいリズムと雰囲気をつくれた。なぜそんなことができたのか質問したいです。最終日は本人が「13番で優勝を確信した」なんて言うぐらいですから。これはもう驚くべきことですよ。
セントアンドルーズでは2000年にタイガー・ウッズ(46)が出した通算19アンダーがベストスコアでした。スミスが20アンダーでタイガーを「抜いた」っていうんですけど、どうなんでしょうね。
20年以上経って、道具もこんだけ進化して。パー4ならほとんどの選手がドライバーで打ってワンオンを狙える時代になって。28アンダーぐらい出したんだったら分かりますけどね。
確かに抜いたんですよ。でも僕の中ではちょっと違うかなあ。でも全員が全員、スミスの最終日のパフォーマンスをできたわけじゃないんだから、それはすごいと思います。
日本勢では桂川有人(23)の47位が最高でした。なんだか僕自身が初めて出たときのことを思い出しました。桂川はほんとに楽しんで、なおかつ、僕はあそこまで自信を持って言えなかったですけど、「もっと上にいけた」と。
そのぐらい自分のゴルフに自信を持ってあそこに臨めたってのはよかったと思います。今後に期待ですよね。彼に注目していきたいです。
予選落ちしたタイガー・ウッズは「これが最後のセントアンドルーズかもしれない」と言って涙を流しましたね。
たしかに、次に「ゴルフの聖地」セントアンドルーズで全英オープンが開催される年は発表されてませんので、そういう発言になるのも仕方ないかもしれません。でも、誰よりも聖地に思い入れのあるのがタイガーでしょうから、また雄姿を見せてほしいですね。