たとえ結婚して日本を離れても、安住の地ではない。そうした光景を目にした佳子さまは、
「姉が気の毒で、悔しくて涙が出た」
そう漏らしたという。
眞子さんの結婚問題が終わってもなお、秋篠宮家への風当たりは続いている。皇嗣家の唯一の内親王となった佳子さまは、公務の重責も増している。
■かーぽんは大切なメンバー
そうした佳子さまの心の拠りどころの一つは、大学生の頃からレッスンを続けているダンススクールだ。
2017年秋から英・リーズ大学への留学を経験した佳子さまだが、留学へ出発する前日もダンススクールのレッスンに駆けつけるほどの熱心さを見せ、新型コロナがまん延する前は、何度か発表会にも出演している。昨年も同スクールの発表会は行なわれたものの、もちろんレッスンも出演も一切控えている。
スクールの仲間や講師から佳子さまは「かーぽん」と呼ばれ、温かく受け入れられている。小学生の幼い子どもらも顔を合わせると、「かーぽん、かーぽん」と慕っていたという。
コロナ禍で顔を出すことはできなくとも、「かーぽんは、大事なメンバー」、なのだという。
21年度も発表会があった。もちろん、かーぽんは出演しなかった。それでも、発表会前には「出なくても練習しておきなね」と、演目のダンス動画が佳子さまに渡された。
佳子さまはヒップホップからジャズの要素のある踊りまで幅広く踊る。舞台に出たときは、肌色のアンダーウェアを着用していたものの、お腹が開いたデザインの「へそ出し衣装」は皇族に相応しくないと批判も受けたこともあった。
皇族が新しいことを始めれば、注目を浴び、ときには批判の対象になることもある。
上皇ご夫妻の長女、黒田清子さんが内親王であった頃、日本舞踊の名取級の踊り手として舞台に立っている。古典のイメージのある日舞。実は当時は、ちょっとした衝撃であったようだ。
2005年3月30日付の朝日新聞には、こう表現されている。
<日本舞踊は現在でこそ古典化したが、元は近世に生まれた庶民の芸能。皇女による日本舞踊は、日舞界にとって一つの事件だった>
佳子さまにとって精神的な支えの一つであるダンス。
「誰にでも、仕事とはまた別に、心の支柱になるものはある。いまは公務に専念しても、踊る喜びは覚えていて欲しい」(スクール関係者)
(AERAdot.編集部 永井貴子)