政子を演じる小池栄子(右)。頼朝役の大泉洋(左)と息ピッタリ(c)NHK
政子を演じる小池栄子(右)。頼朝役の大泉洋(左)と息ピッタリ(c)NHK

──頼朝は義経をどう思っていたんでしょう。

 義経は後白河法皇(西田敏行)から検非違使の官職を勝手に受けたことに始まり、義経がどんどん力をつけて頼朝が恐れたことで関係が悪くなったとされています。でも本当のところは、義経はいろんな女性と楽しく遊んでいる、かたや頼朝は政子(小池栄子)にしっかり抑えつけられている。楽しく遊びやがってと、頼朝は義経のことがうらやましくて仕方なかった。それも原因の一つじゃないですかね。結局、義経は頼朝に討たれてしまいます。勝てば「革命」ですが、負けて鎮圧されれば「乱」なんですね。

──今後の見どころは。

 頼朝のダメなところの尻拭いを、義時が全部やった。いじめられ続けてきた下請け業者が全部黙ってやってあげたご褒美として13人のトーナメントを制し、義時は勝ち抜いていくんです。その姿を見るのが楽しみですね。それと、承久の乱です。キレがちでド短気な侍所別当だった和田義盛(横田栄司)を挑発して濡れ衣を着せて討ち、代わりに義時がのし上がる。実質ナンバー1になった義時が後鳥羽上皇と戦うのが承久の乱です。

 これは、今まで警護をしていた下請けSPが雇い主を殺害しようとするわけですからね。もともとは後鳥羽上皇が義時討伐の院宣を出したのですが、ケンカをしかけた雇い主側がやられてしまい、後鳥羽上皇は隠岐に流されてしまう。

 その後、泰時が教科書にも出てくる御成敗式目を出しますが、ドラマではそこまでやりますかね。まあ承久の乱がどう描かれるか、今から楽しみで仕方ないです。

──「鎌倉殿」に出られるなら、どんな役がいいですか。

 実は大河ドラマには「真田丸」で出たことはあるんですよ(清海入道役)。今回なら琵琶法師です。時々拾い食いをする太めの琵琶法師ですかね。何か食べながら、「祇園精舎の鐘の声~」とか歌いながらね。

(聞き手 本誌・鮎川哲也)

週刊朝日  2022年5月27日号

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