同じ重さのランドセルでも、ロコモの状態になっている子どもにとっては一層の負担となる。

「こうした身体的な負担は、二次的に子どもの精神的負担となり、通学やひいては学校生活そのものが憂うつになるといった悪影響も懸念されます。体への負担を軽くする工夫をとり入れるなど、配慮が必要です」(大谷医師)

 国語や算数などの主要教科の教科書やタブレットは家庭学習で使用することが多く、現状では荷物の量は減らしにくい。重量は同じでも荷物の入れ方や背負い方を工夫することで、少しでも子どもの体への負担を軽くしたい。以下は、体への負担を軽くする工夫をまとめたものだ。参考にしてほしい。

体への負担を軽くする工夫 ※出典:日本医師会「健康ぷらざ」No.553

・軽いランドセルを選ぶ。牛皮や人工皮革のほか、ナイロン製などもあるので、素材を考慮する

・可能なら、ランドセル以外のバックパック(リュックなど)も利用する

・荷物をランドセルの背中に近い側に入れて、動かないように固定すると、重さを感じにくくなる

・肩ベルトの長さを調整し、ランドセルが背中にぴったりつくようにすると、歩きやすい

・胸用ベルト(※)を利用して、肩や背中だけではなく、胸でも重さを支えるようにして、重さを分散する

・腰用ベルト(※)を利用すると、腰にも重さが分散するうえ、ランドセルが安定する

(文/中寺暁子)

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