重信元幹部は、ハーグ事件で国際指名手配され、日本に潜伏していた2000年11月、大阪府の路上で府警に逮捕された。重信元幹部は無罪を主張したが、一審、二審ともに懲役20年の判決を受け、2010年に刑が確定した。重信元幹部は日本赤軍の解散を宣言しているが、現在もメンバー7人が国際手配されている。

 この日は、娘のメイさんとともに、重信元幹部を逮捕時から支えてきた大谷恭子弁護士が一緒に立った。救援連絡センターの山中幸男事務局長はこう話す。

「2000年に重信さんが逮捕された時に、救援連絡センターの弁護士を頼むと言われた。それで大谷弁護士にお願いした。裁判が終わって出所まで20年間も付き合ってくれる弁護士なんてまずいないが、大谷弁護士は20年以上付き合ってくれています」

 また、重信さんに会いにアメリカからやって来たというカリフォルニア大学の重松セツ教授(54)は、「私はメイさんと友達です。メイさんと一緒に、重信さんと面会するために刑務所に過去2回来ました。今日、初めて本人と会えました。彼女(重信元幹部)はなぜ、武装闘争をやってきたのか。私はこれから10年かけて、彼女の本当のライフストーリーや思想を、語り直す必要があると思っています」と話した。

 重信元幹部は、今後について聞かれると、

「治療と学習です。そして、すぐに病院を選んで新しく入院したりしながら治療し、その中でリハビリしていけるようにしたいと思っています」

 と話した。

(AERA dot.編集部・上田耕司)

暮らしとモノ班 for promotion
なかなか始められない”英語”学習。まずは形から入るのもアリ!?
次のページ