疎縁に未練がましくなっても無理に割り切らなくてもいい　闇との付き合い方をしいたけ.さんがアドバイス

　AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q：仲の良かった友達から、連絡手段を断たれてしまいました。精神的に不安定なところがある子で、私から働きかけてなんとか付き合いは続いていました。連絡先を消され、いつまでも私だけが彼女と仲良くしたいと思ってるのかなと寂しくなりました。未練がましいですが、これまでの思い出をなかったことにもできず、また話せる日がこないかなと思っています。（女性／学生／23歳／かに座）

A：これはすごく答えたいと思いました。ご相談をいただいてはっと気付いたことがあります。いわゆる青年期、10代20代の頃の密接なつながりの裏側に、お互いに「闇」を抱えている、というのがある気がするんですよね。

　光と闇の「闇」のことでもあるし、青年期ってどの人も「あなた病んでるよね」と言われる部分を持ち合わせている。その「病み」と言ってもいいかもしれません。

　その日陰の部分を誰かとわかり合った時の結びつきは、ものすごく強いものになります。一日中その人と連絡を取り合ったり、毎晩電話したりできるのは、僕はやっぱり大事な闇の部分を持っているからだと思うんです。

　これから大人にならなきゃいけない、誰も自分のことをわかってくれない、このアニメの良さを自分以上にわかっている人間はいない。そういう青年期の闇の中で、「でもあなたは少しわかるセンスを持っているから、大事にしたい」みたいな。

　闇は奥が深くて、闇を持っている人をケアしている人も、やっぱり同じぐらいの闇を持っているはずだと思います。そうじゃないと同調しあえないから。

　そして本当に切ないことですが、闇を持っている人同士って、急に離れてしまうこともあるんですよね。人はいつまでも闇にいるわけにもいかないからです。

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しいたけ.

しいたけ.／占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「しいたけ. 公式サイト」では月刊占いやコラムを連載中。 https://shiitakeofficial.com/

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