相談者さんがおっしゃるように、3年ぐらい前と比べても、今、生きにくい空気があると感じます。圧倒的な窮屈感と閉塞感。それがピークを迎えているのがこの2022年なんじゃないか。ネガティブな話ってなかなか人に話せないけど、結構みんなも参ってるし、どの人も追い詰められてしまっている部分があるかもしれません。
僕自身は、息が詰まりそうなときは喫茶店に行きます。自分と全く関係ない人たちの全く関係ない雑談を聞くと癒やされるんです。例えばひたすら嫁の悪口を言っている姑とか、営業成績について話し合う勤め人の話を聞いていると、「あーみんなそれぞれの生活があるんだな。じゃあ僕も自分の持ち場を頑張ろう」って勇気づけられます。あと「男はつらいよ」を見て寅さんの世界に触れるのも、僕の場合は結構有効。
そういう「つらくなった時の保険」みたいな対処法を各自元気な時に探しておくことは大切だと思います。そしてもしも究極の選択についてどうしても引きずられてしまうようなら、必ず専門的なところで相談をしてみてください。
◎しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
※AERA 2022年6月20日号