主演作が続き、いまや大人気女優として活躍する小芝風花さん。当時の思い出や、女優を始めるきっかけを、作家・林真理子さんとの対談で明かしてくれました。
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林:私が小芝さんを初めて拝見したのは、NHK朝ドラの「あさが来た」(15年度下半期)で、あのときはヒロイン(波瑠)の娘さん役でしたが、あれよあれよという間に人気女優さんになっちゃって。
小芝:いえいえ。
林:最近の朝ドラって、オーディションを受けて、ヒロインじゃなくても、妹役とかお友達役になって、そこから人気に火がついてますよね。小芝さんはその代表的な人だと思います。
小芝:私、はじめはヒロインのオーディションを受けていたんです。最終審査まで残ったんですけど、不合格で。しばらくしてヒロインの娘役(千代)としてオファーをいただいて、びっくりしましたし、すごくうれしかったです。
林:ほんとに可愛かったですよ。着物姿も板についてました。お母さんに反抗的になったりする役でしたね。
小芝:ずっと口をとがらしてツンツンしてたので、視聴者の方からは「フグ千代」って言われてました(笑)。
林:「あさが来た」のあと、ドラマのオファーが急にいっぱい来たんですか。
小芝:劇的にという感じではなかったです。でも、20歳を超えたぐらいから、「あさが来た」の監督さんとかプロデューサーの方とかから、「もう一度一緒にお仕事したい」と声をかけていただく機会が増えたので、「あさが来た」で大きく変わったなと思います。
林:今度はヒロインとして戻ってくる可能性もあるわけですね。
小芝:できたらいいなと思います。
林:私、今回初めて知ったんですけど、フィギュアスケートやってたんですって?
小芝:習ってました。小学校3年生から。
林:きっかけは何だったんですか。
小芝:荒川静香さんなんです。もともと別の習い事をしてたんですけど、荒川さんが(トリノ)オリンピックで金メダルを取られたときに、お母さん仲間の中で「風花ちゃん、スケート向いてそうじゃない?」みたいな話になったらしくて。それで家族でスケートリンクに遊びに行ったんです。