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たとえば、14代将軍徳川家茂と結婚した孝明天皇の妹、和宮親子(ちかこ)内親王は、降嫁してもなお皇族としての称号を使っていた。
近代皇室においては、皇室を出たら民間人となることが皇室典範によって定められている。「皇女」案を実現するためには、典範の改正も必要になってくる。
「だが改正すれば解決するような単純な話ではありません。皇族に準じた特権的な身分を設けることは、憲法に抵触しないのでしょうか。それこそ元内親王をめぐる憲法論争が起こり、皇室と国民の間に亀裂が入りかねない。『皇女』案は、国民にもご本人にも、結婚しても皇族気分でおられるような誤解を与えるだけで、本質のごまかしに過ぎません」
12月1日に愛子さまは、20歳の誕生日を迎える。ただし、前日の11月30日は秋篠宮さまの誕生日だ。長引く眞子さまの結婚問題によって、秋篠宮さまの誕生日会見での発言は大きく報道される。ここ数年、愛子さまの誕生日は、落ち着かない状況になっている。
今年は、愛子さまが成年皇族となる、節目の年だ。そして令和の両陛下のサポーターとして活躍が期待されている。将来、皇居に天皇しか残らないという事態を避けるためにも、「タブー」のない議論が期待される。
(AERAdot.編集部 永井貴子)
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