![森喜朗(前大会組織委会長) (c)朝日新聞社](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/b/d/840mw/img_bda70b24cdf3c6d61db57712628c14e870604.jpg)
エンブレムの盗作騒動や招致を巡る買収疑惑、女性の容姿を侮辱する言動等々、振り返れば(まだ大会が始まってもいないのに!)東京五輪を巡る不祥事は数えきれない。「負のレガシー」として記憶にとどめておくべき出来事や人物を、“時事芸人”のプチ鹿島さんに選んでもらった。
![プチ鹿島さん (事務所提供)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/9/d/840mw/img_9de87b791bb5418fc702917f33b6a45e36406.jpg)
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「数々起きたゴタゴタは、どれもこれもすごい。ランキングをつけるにしても、オリンピックらしく大接戦ですね」
新聞14紙を読みこなし、時事ネタを得意とする芸人のプチ鹿島さんは開口一番、そう語った。
2013年9月、IOC総会で東京大会の開催が決まると、大きな喜びが日本を包んだ。しかしその後、数々の問題点が噴き出した。鹿島さんは、招致運動のプレゼンテーションでついた「嘘(うそ)」が、その後のゴタゴタの伏線になっていると感じている。
「安倍(晋三首相。肩書はいずれも当時)さんが原発の汚染水について『アンダーコントロール』と言ったわけですが、その嘘がブーメランのように返ってきています」
![安倍晋三(前首相) (c)朝日新聞社](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/3/9/840mw/img_3971f75531014b906c6624f4c7a25e2e47078.jpg)
福島第一原発の汚染水漏れはその後も続き、廃炉への道筋すら、いまだにめどが立たない。
「『東京の夏は温暖で理想的な気候』というのも、よくぞ言ったものです。暑さもコロナウイルスもコントロールできないまま、大会は始まります。『お・も・て・な・し』という言葉も今思えば、“五輪貴族”に対するおもてなしのことだったんでしょう。入管に閉じ込められたまま亡くなる外国人もいる国なのに……。海外の選手たちを隔離して、どうおもてなしをするんでしょうね」
招致運動をめぐる買収疑惑が明るみに出て、フランス当局の捜査対象となった竹田恒和JOC会長は、任期満了とともに退任した。
「フランス側の捜査は続いています。JOCは違法な支出ではないと発表しましたが、疑いがもたれている当事者がお手盛りの調査をしただけ。森友問題の財務省と同じです。招致に大金が動く構図が想像され、アメリカのテレビ局のため真夏に開催することも含め、五輪はIOCの興行にすぎないことが可視化されました」
![](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/0/0/120m/img_00d645db1ab63d9762e933213f2dc74c106891.jpg)