いま、腸活をするにあたって意識したいのが、腸内細菌の「多様性」。多様性を育むには、土に触れたり、健康な土で育った農作物を食べたりと、様々な食品を食べることが大切とされています。腸活というとヨーグルトのイメージが大きいですが、決まった物だけ食べていては、多様性を高めることはできません。腸内環境に詳しい内科医の桐村里紗先生に、最新の「腸活」について聞きました。(セルフドクターWebより転載)
【腸の老化度チェック】実年齢より腸は若いか?今すぐチェック!
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Q:腸内環境はどんな原因で悪化するの?
腸内細菌のバランスは年齢によって変化する傾向にありますが、それよりも大きく影響するのが、食生活をはじめとする生活習慣です。別表の「腸の老化度チェック」で1つでもチェックがついた人は、その項目を改善することがすすめられます。
ストレスも腸内環境を乱す大きな要因となります。腸と脳は、神経やホルモン、腸内細菌が代謝する分泌物などにより双方向にやりとりをしており(腸脳相関)、ストレスがかかると腸内環境に悪影響を及ぼしてしまうのです。
このように腸内環境の悪化につながるストレスは上手に解消しつつ、一方で、ストレスの影響を受けにくい体質改善にも努めましょう。カギを握るのが、乳酸菌とビフィズス菌。これらの菌が少ない人は、うつ病のリスクが高いことが最近の研究から分かっています。また、土の中にいる「土壌菌」の一種にもストレス耐性を高める働きがあることが分かっています。
土壌菌は、健康な土で育った農作物を食べたり、土に触れたりすることで口から腸内に入ります。家庭菜園やアウトドアを楽しむようなライフスタイルは、腸内環境に働きかけ、ストレスケアにもつながるのでおすすめです。
Q:私たちが目指すべき腸内環境とは?
腸内細菌の種類やバランスは人によって様々で、誰一人として同じものはありません。腸内細菌のバランスは、よく善玉菌が2、悪玉菌が1、日和見菌が7の割合がよいなどと比率で示されることもあります。確かに善玉菌優勢のほうがよいのですが、むしろ重要なのは、いろいろな菌が雑多にいること。腸内細菌の「多様性」が大切なのです。