暑い日が続くと、毎日の炊事で火を使うのがおっくうになってきます。火を使わず調理したいものですが、そうなると料理のバリエーションも限られてきます。簡単レシピの草分け的存在、料理研究家の浜内千波さんは著書『炊飯ジャーでおかず革命』(双葉社)で、保温スイッチを押すだけで料理ができる“炊飯ジャーレシピ”を紹介しています。
「炊飯ジャーの保温機能を活かせばいろんな料理を作ることができるんですよ。材料を入れて保温スイッチを押せば、後は“ほったらかし”。火を使わないので夏の調理に向いていますし、火加減のチェックやそばについている必要もありません」(浜内さん)
焦がしたり、煮すぎたりという失敗もないので、料理初心者にも向いているという。浜内さんオススメの、「これ、炊飯器で作れるの!?」と思わず叫んでしまうような驚きの3品を紹介します。
■ 炊飯ジャーまるごとプリン
[材料](4人分)
卵…4個
砂糖…大さじ2
牛乳…2カップ弱
[カラメルソース]
砂糖…大さじ6
水…大さじ3
[作り方]
(1) カラメルソースを作る。フライパンに砂糖を入れ、中火から中火強であめ状の茶褐色になるまで火にかける。火を止め、水を入れ、再び中火で全体を煮溶かす。水の中に数滴たらし、水あめ状になったらOK。
(2) 内釜に1を入れ、冷蔵庫で固まるまで冷やす。
(3) ボウルに卵を割り溶き、砂糖を入れてよく混ぜ合わせる。牛乳を注いでさらに混ぜ合わせ、ざるでこす。
(4) 2に3を注ぎ入れる。保温スイッチを押し、4時間おく。
(5) 器に裏返して盛る(崩れやすいので注意してください)。
プリンは裏返さず、すくって小さな器に盛ってもいいでしょう。。また、カラメルソースを作る手間を省きたい場合は、カラメルソースなしで作り、食べるときにメープルシロップやアガペシロップなどをかけてもおいしくいただけます。
■ インパクト大! 塩釜の中からチキン
[材料](4人分)
鶏もも骨つき肉(大きめの場合は、骨に沿って切り込みを入れる)…2本
塩…2キログラム
卵白…2個分(卵の大きさによって加減する)
キャベツの葉(できれば外葉、レタスでも可)…2~4枚
[作り方]
(1) 塩に卵白を半量ずつ入れて(一度に入れるとやわらかくなりすぎるので)、空気を含ませるように混ぜ合わせる。塩と卵白がよく混ざり、握って固まればOK。
(2) 内釜にクッキングペーパーを敷き、1の塩を半量入れて広げ、塩が隠れるようにキャベツの葉をかぶせる。鶏肉をのせ、鶏肉が隠れるようにキャベツの葉をかぶせて残りの塩で覆い、しっかり押える。
(3) 保温スイッチを押し、4時間おく。
(4) クッキングシートを持ち上げ、ゆっくりと炊飯ジャーから取り出す。
塩釜を割る前は、まるで生クリームのホールケーキのようなたたずまい。食べるときは、塩釜を割り、それを取りのぞいてキャベツもはずしてから、どうぞ。。塩と鶏肉の間にキャベツを敷くことで、塩加減がちょうどいい塩梅になります。