普通預金の利息は半年ごとにつくので、お金を入れっぱなしなら実質的に半年複利の運用ができるのも見逃せないポイントだ。6カ月間の毎日の最終残高に対して利息が計算されるので、1千万円を入れたままなら、半年後には1001万円になり、1年後には「1001万円×0.2%÷2+1001万円=1002万10円」(いずれも税引き前/実際は半年毎の各利息から20.315%の税金が差し引かれる)。これが繰り返されると、単利で年0.2%のケースより増え方が大きくなる。しつこいようだが「日々の最終残高」に対する金利なので、頻繁にお金を出し入れすると、期待したほど利息がつかない。
最後に期間限定の優遇金利ベスト7も紹介しよう。“見かけの高金利”は排除してある。5年もの0.35%のSBJ銀行は韓国系で、キャンペーン終了後も高め。商工中金も大盤振る舞いの0.22%を提示している。SBI証券NEOBANKイルカ支店は1カ月ものだが年利10%(!)で、月利換算でも高い。難点は、対象が狭いことだ。
90年代末に相次いだ銀行倒産を知らない世代のために補足しよう。銀行の破綻時、預金保険で支払いが保証されるのは、預金者1人あたり・銀行1行あたり1千万円の元金と破綻日までの利息等まで。前出のSBJは外国銀行系だが、預金保険の対象なのでご安心を。(金融ジャーナリスト・大西洋平、編集部・中島晶子)
※AERA 2022年7月11日号より抜粋