個人の住宅ローンは銀行間の競争が熾烈で貸し出し利回りが低め。投資用不動産ローンは参入障壁が高い(競争相手が限られる)ので、おのずと高い貸し出し利回りが得られるのだ。審査に関するオリックス銀行の実力は、不良債権の割合がわずか0.38%にとどまっていることが立証している。

 話が少々脱線するが、定期預金を預けるとき「元利自動継続」か「元金自動継続」を選ぶことになる。どちらを選ぶべきなのか? 鈴木さんは答えた。

「満期が訪れると、元金とその利息が再び同じ定期に預けられるのが元利自動継続。元金だけを同じ定期に預け、利息は払い出されるのが元金自動継続。わずかながらお金が増えやすいのは、元利自動継続です」

 なお、定期預金を満期日の前に中途解約すると、提示されていたものよりも低い金利(ペナルティー金利)が適用されることになる。元本割れすることはないが、せっかくの高金利が減る場合もあるのでご注意を。(金融ジャーナリスト・大西洋平、編集部・中島晶子)

AERA 2022年7月11日号より抜粋

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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