池井医師はやる気を「火種」、行動を「薪(たきぎ)」に例える。火種と薪のどちらが欠けても火は燃えない。より大きな火に育てるためには「環境」も重要だ。
「火種、薪、環境がバランスよくそろってこそ、前向きな気持ちで仕事や社会生活を送ることができる。しかし、どれかに問題が生じれば、心身の健康に響きます。いわゆる“燃え尽き症候群”に陥りかねませんし、放置すればうつ病などを招きかねません」
燃え尽き症候群とは、仕事や社会生活へのエネルギーが枯渇した状態のこと。今年、約30年ぶりに改訂されたWHOの国際疾病分類「ICD-11」に新たに加えられた。
AERA編集部では、ストレスに関するアンケートを実施(回答910人)した。「ストレスが仕事のクオリティーや人間関係に影響すると思いますか?」に「はい」と回答した人は90%を超えた。(ライター・羽根田真智)
※AERA 2022年7月4日号より抜粋
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