ラン子(雌、写真)です。4月で18歳になります。
僕がまず転勤で宮崎県に赴任中に出会ったのがラン子のお母さん猫でした。フサフサした長毛の黒茶猫で、当時住んでいたアパートの隣にあった食堂の前に止めてあるバイクのシートにいつも座って、通りかかる僕をにらんできたものです。やがて結婚し、猫好きの妻が煮干しを持ってご挨拶に。すると次の日からアパートの入り口や玄関前で妻が待ち伏せされるように(笑)。
妻の宮崎での最初のお友達となったそのお母さん猫は、ラン子にそっくりなお父さん猫を紹介(!?)しにきてくれたり、アパート前の公園での集会に招いて(!?)くれたり、歓迎行事の数々で迎えてくれたそうです。
そんなある日、僕が残業で23時頃帰宅すると、玄関前にフサフサした黒い影が……。ラン子はその2時間後にわが家のテーブルの下で生まれました。
お母さん猫がわが家を選んでくれたことで僕の愛猫人生が始まりました。ラン子と一緒に生まれた5匹の兄弟たちは、カーテンを競って登り始めた頃に青森県のパン屋さんと妻の実家に引き取られました。それから広島、東京、神奈川と、お母さん猫とラン子は僕たちと一緒に転勤生活。
ラン子はとにかくお母さん猫から離れられない甘えん坊。そんなラン子が心配だったのか、お母さん猫は8年前、亡くなる1週間ほど前から「これからはしっかりしなきゃダメよ」としつけるようにラン子を威嚇して絶対に寄せ付けませんでした。ラン子がじっとお母さん猫を見つめ我慢していた姿を思い出します。
最近では子供のようにラン子を挟んで川の字に寝るのが夫婦円満の秘訣!? ラン子もゴロゴロのどを鳴らしながら仕方なく付き合ってくれています(笑)。まだまだ長生きしてね。
(羽富宏文さん 神奈川県/45歳/会社員)
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