ご主人の状況をうかがうと、以前聞いた時には毎月40万円ほどの手取り収入があったように思うとのこと。出産後はある程度生活費を出してくれており、自分の趣味として定期的にジム、マッサージや整体などのメンテナンスに通っているそう。つまり割とゆとりがある金銭状況であるようにEさんには見えているのです。

 ご夫婦なのですから、自分が困っている状況などを相談して、助け合うのは当たり前でしょうし、将来の資産を作るにしても、二人で力を合わせたほうが効率もいいはずです。そう言っても、Eさんは頑なに、ご主人に自分のことを伝えようとしません。自分の責任をどうすれば果たせるのか、そればかりです。少しでも心配事を口に出して話してみれば、事態は大きく好転するようにも思うのですが、なかなかできないようです。

いつ何があるか分からない世の中
一年の初めに話し合いをしてみては?

 私たちが最近経験したように、コロナ禍のような思いもしないことによって、支出の流れが変わったり、収入の状況が変わったりすることがあり得ます。会社の倒産、病気、予定していなかったことが、いつも起こる可能性があるのです。

 夫婦別財布のご夫婦は、この1年の始まりに、これからの家計の在り方を話し合ってほしいと思います。少しでも共有して、二人で進められる部分はないか。二人で支出を削減して、お金を増やすことを考えられないか。

 2023年の税制改正大綱にあったように、これからNISA制度が拡充されます。これをうまく活用するには、強い「家計」を作っておかなければなりません。今まで以上に家計が大切になる時期がやってきますから、夫婦で別々に家計を管理するなどというまどろっこしいことをせず、効率よくお金を貯め、増やせる家計づくりを意識していただきたく思っています。

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