意識することは少ないが、我々は日々、他者から評価を受け続けている。評価から逃れることはできない。本書はどのように振る舞えば、良い評価を獲得できるのか、維持できるのかについて論じている。

 重要なのはどのような評価を、何のために、誰のために築くのかを意識することだという。著者は評価は管理できないものと繰り返す。一方、他者が語る評価を自分が望むような形になるように影響を及ぼすことは可能だと結論づける。

 大企業や政治家、スポーツ選手などの評価を例に取り上げており、評価がいかに戦略的に構築できるかが理解しやすい。

 評価は一度失っても、回復できるとも指摘する。新年度の今、心機一転で、本書を読んで自分の評価の再構築を試みるのも良いかもしれない。

週刊朝日  2018年5月18日号