ウイルスを寄せ付けない手洗いの方法は、次の9ステップが基本です。

1.手を水でぬらして石けんをつける
2.手の平を洗う
3.手の甲を洗う
4.指と指の間を洗う
5.指先、爪の間を洗う
6.親指を手の平でねじるように洗う
7.手首を洗う
8.流水ですすぐ
9.ペーパータオルでしっかり拭く

 手順は、「ひっこしはおやのくび」(平・甲・指・親指・手首)と覚えておきましょう。特に、指先や指の間、親指は洗い残しが起きやすいので、意識して洗いましょう。

●濡れた手で「アルコール消毒」してはいけない

 医療機関のほか、飲食店やショッピングモールなどの商業施設では、手指消毒用のアルコール製剤が設置されているケースが増えました。

 しかし、手指消毒用のアルコール製剤は、正しく使用しないと効果が期待できないということは、あまり知られていないようです。

 アルコール自体にも、インフルエンザウイルスなどに対する抗菌作用があるのですが、アルコールが揮発するときの脱水作用を利用した殺菌効果が期待されています。

 つまり、手が濡れたままの状態で手指消毒用のアルコール製剤を使ってしまうと、アルコール濃度が薄まり、殺菌効果が下がるのです。

 ですから、前述の方法でしっかりと手を洗ったら、できる限りペーパータオルでしっかりと手の水分を拭き取ってから手指消毒用のアルコール製剤を使用してください。

 アルコール消毒の仕方は、手洗いの仕方と同じです。爪の間も忘れずに、まんべんなく手に揉み込んでください。

 そして、手を振るなどして、しっかり乾かすことによって、手指消毒用のアルコール製剤の効果は正しく発揮されます。

●『一流の人はなぜ風邪をひかないのか?』著者からのメッセージ

 はじめまして。裴英洙と申します。

 このたび、『一流の人はなぜ風邪をひかないのか? MBA医師が教える本当に正しい予防と対策33』という、一般の方々に向けた「風邪対策本」を出版します。

「風邪の治し方」は、正直、医者泣かせです。 最先端の医学でも明確な原因のメカニズムは解明されておらず、風邪には、根治療法や特効薬がいまだに存在しません。 どんな名医でも、風邪を予防・根治する100%完璧な方法を知らないのです。

暮らしとモノ班 for promotion
なかなか始められない”英語”学習。まずは形から入るのもアリ!?
次のページ
そこで本書では…