新橋演舞場で「滝沢歌舞伎ZERO FINAL」が開催中だ(撮影/写真映像部・東川哲也)
新橋演舞場で「滝沢歌舞伎ZERO FINAL」が開催中だ(撮影/写真映像部・東川哲也)

 Snow Manによる「滝沢歌舞伎 ZERO FINAL」が東京・新橋演舞場で開催中だ。2006年から続く大人気の舞台シリーズが、その歴史に幕を下ろす。AERA 2023年5月1-8日合併号から。

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「春の踊りは、よぉいやさー」

 岩本照の掛け声で150万枚もの桜の花びらが舞台に舞い落ちた。ステージに舞う花吹雪とともに、恒例のオープニング曲「ひらりと桜」をSnow Manが歌い踊り、「滝沢歌舞伎 ZERO FINAL」が華やかに幕を開けた──。

 2006年から続く、ジャニーズの春の風物詩となってきた舞台シリーズだ。

 滝沢秀明さん主演の和のエンターテインメント舞台「滝沢演舞城」を前身とし、19年からは、デビュー前のSnow Manが座長を引き継ぎ「滝沢歌舞伎ZERO」として新たなスタートをきった。伝統を守るだけでなく、進化させながらファンを魅了してきたが、18年目の今年、惜しまれつつも幕を下ろす。

 17年にわたる「滝沢歌舞伎」の集大成を見せるべく、今年は演出もSnow Manが9人で担当し、歴代の名シーンをふんだんに盛り込んだ。

 ゲネプロ後の記者会見でのメンバーの発言などを織り交ぜながら見どころを紹介していこう。

 冒頭の挨拶で、岩本は思い入れたっぷりにこう語った。

「偉大な背中を追い続けて13年。そしてそのたすきを受け取って5年。我々Snow Manが求め続けた究極の和のエンターテインメントを、どうか最後までお楽しみください」

■定番の曲を復活させた

 初っ端から会場を沸かせたのは、そんな「偉大な背中を追い続けた」時代の、定番のオープニング曲「春の踊り」「いにしえ」の復活だった。06年から18年までほぼ毎年使われてきた曲で、振り付けも当時のものを残した。

「滝沢くんがやられていた時のオープニングは、絶対にやりたいとみんなで話し合って、最初に(やると)決めました。昔から滝沢歌舞伎を応援してくださる方にはすごく懐かしい気持ちになって、新たに観てくださる方には『何これ、新しい!』と感じていただけるのではないかなと」(佐久間大介)

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