
猛暑で気分が悪くなった人も…
佳子さまが昼食をはさんで午後に訪れたのは、輪島塗の大型地球儀が展示されているパビリオン「夜の地球 Earth at Night」。記者がパビリオンの裏に回ると、フェンスの周囲にすさまじい人の波ができていた。ここでも裏口から出入りするとみた来場者らが大挙押し寄せていたのだ。
この日、大阪の最高気温は35度という灼熱状態。記者が朝9時前に万博会場に到着した時点ですでに31度を超え、汗が滝のように噴き出るほどだった。佳子さまを待つ人込みの中はさらに蒸し暑く、気分が悪くなったらしい女性が、
「ちょっと、しんどい」
と、ふらふら離れていく姿もあった。
隣接するタイのパビリオン側で待ち構えていた一部の人は、警備員から、「ここからは見られません」 と規制線で締め出され、
「どうしてなんや!」
と口論になる一幕もあった。
歓声にこたえてくれた佳子さま
午後2時半ころ、佳子さまがパビリオンの裏口から姿を見せた。白地に黒の水玉ワンピースに、赤でそろえたベルトとバッグ、靴が映える。よく見ると、イヤリングの飾りも赤だった。ワンピースは歩くたびに裾がふわりと広がるシルエットで、爽やかな白色と相まって涼し気な印象だ。
「佳子さまー!」
「素敵!」
「かわいい!」
と大歓声が沸き上がり、多くの人がスマートフォンを掲げて写真を撮っていた。佳子さまは左右を意識して、少し時間をかけて手を振り、歓声にこたえていた。
「さすが佳子さま、国民を大事にしてくれる」
という声が人々の中から漏れた。