月夜さんは苦しんでいますが、夫も苦しんでいたのだと思います。

「浮気して苦しむのは当然。とっとと離婚だ!」と思われるのなら、ここで相談は終わりなのですが、夫は月夜さんも書かれるように「優しく穏やかで、人から好かれて」いたわけで、そこに、「前から好きだった」と言われてしまったわけです。「好きな感情はない」相手に、浮気が始まったわけですね。

 月夜さん。僕は夫を弁護しているのではないですよ。浮気を許せと言っているのでもないです。

 ただ、人は、過ちを犯すものだということです。問題は、過ちを犯した後、どれぐらい反省し、二度と過ちは犯さないと生き方を変えるかどうかだと思います。

 もちろん、「一度でも過ちを犯したらそれで終了!」という考え方もあるでしょう。それは正しいとか間違っているとかではなくて、その人の倫理観によると思います。
 

 月夜さん。

 僕が月夜さんの相談に回答しようと思ったのは、月夜さんが苦しむ一方で、夫も苦しんでいるんじゃないかと思ったからです。

 二人とも苦しんでいるのは、とても不幸なことです。それも、もう変えようのない過去の行動によって苦しむのは、とても不幸です。これから先、未来を変えようとして苦しむのは、苦しみ甲斐があるでしょう。苦しんだだけ、未来は変わるのですから。でも、過去はどんなに苦しんでも、何も変わりません。
 

 月夜さん。

 月夜さんに離婚する意思がないのなら、僕の提案は、「期間限定で夫に文句を言い続ける」というものです。

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