鴻上尚史さん(撮影/写真部・小山幸佑)
鴻上尚史さん(撮影/写真部・小山幸佑)
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 尊敬していた夫が、過去の不倫を告白。「裏切られた」「許せない」との思いを抱きながら夫を介護することが苦しいと、女性は明かす。そんな怒りや悲しみを治めるため、鴻上尚史が女性に伝えた、あることを「期間限定」で続けるという提案とは。

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【相談265】

信じていた夫が、不倫を告白。裏切られた思いをいだきながら介護をするのが苦しい(女性 月夜)

 私の夫は76歳で介護認定を受けています。夫と私は職場結婚で私は結婚後は専業主婦で現在は2人の子供は立派に独立しています。夫と私は、誰からもうらやましがられるほど、素敵な夫婦とよく言われてました。

 介護が始まって2年近くになります。先日夫が涙ながらに、「数十年前に、2、3年ほど不倫していた」と告白したのです。大変後悔で苦しんでいたようでした。

 私は夫を尊敬し、子供たちもよく頑張って、幸せを感じてました。今は夫の介護も心から尽くしていました。

 信じていた夫に裏切られた思いと悔しさで涙が止まりませんでした。天国から地獄に落とされた気持ちで毎日苦しんでいます。

 夫は職場では役職についていて、不倫相手の彼女は同じ職場で私の友達でもありました。結婚後、彼女が夫に「前から好きだった」と言った事から始まったとのこと。

 夫は優しく穏やかで、人から好かれていました。定年まで二人とも同じ職場でしたが、不倫後は普通の関係だったそうです。

 定年後、彼女の親戚の会社に頼まれて仕事をしていましたが、彼女も退職後同じくその会社で働いていました。14、15年間です。

 彼女と夫は40年近く一緒に仕事をしていた事になりますが、夫は好きな感情はないと言っています。でも、私は許せないのです。

 今後苦しみながら夫の介護を続けながら、どのように過ごしていいのかわかりません。
 

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