
正解ではないにしても、ひとつの問いかけではある。51年目のバンドが歌うにはいいかな、と。20代のころ歌っても「この若造が!」と説得力がなかったかもしれませんが、すでに古希を過ぎていますからね、偉人の世界観で(笑)。ゲーテの言葉みたいな。
坂崎:ゲーテ?
高見沢:たとえば、だよ(笑)。
坂崎:(新曲の感想を聞かれて)これはもう、ゲーテが作ったんだと、ゲーテの詩かと思いました。
桜井:僕らにはメッセージ性が強い曲がたくさんありますが、この年代なら言うことはストレートでいいし、どんな歌を歌っても「おかしくないだろう」と。
音楽に年齢は関係ない
坂崎:先日、「THE MUSIC DAY 2025」で71歳と紹介されたとき、どよめきが起こっていたよね。世間からしたらインパクトのある年齢なんだな。
高見沢:(坂崎に向かって)こんな71歳はいませんよ!
坂崎:こんな派手な71歳もいないですよ。
高見沢:音楽に年齢は関係ないことを、身をもって証明できていればうれしいですね。
ぼくらの活動を、ファンの方がYouTubeやTikTok、SNSに上げてくれているわけです。たとえばTHE ALFEE kitchenという3人が料理をする動画を見て、「この人たち歌うんだ」って、ファンになってくれた人もいる。なんでもやっておくもんだなーって思いますね。長年やってきたことが、いま改めて発見されるって、考古学の気分だよね。そういうふうに見つけてもらえるのはありがたいですね。
(構成/ライター・小松香里)
※AERA 2025年8月11日-8月18日合併号より抜粋
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