
「死者の名誉棄損罪の立件も可能と判断」
妻の告訴代理人の郷原信郎弁護士は現在闘病中だが、入院先から次のようにコメントした。
「立花氏は竹内氏が兵庫県警に逮捕されるなどと全くの虚偽の発言を行って、死者の尊厳を傷つけ、名誉を著しく侵害する発言を行った。竹内氏の生存中だけでなく、死後の名誉棄損については、刑事処罰の事例が過去にないこともあり、起訴のためには、法律上の問題点をクリアーする必要があります。でも本件は、竹内氏の死亡直後に、『明らかに虚偽の事実』をSNS上等で流布して、ご遺族の死者に対する敬慕の念を著しく害した行為であること、発言内容が虚偽であったことが県警本部長の答弁等によって客観的に明らかになっていることなど、極めて特異な事案であり、適切な捜査が行われることにより、死者の名誉棄損罪の立件・起訴も十分可能であると判断したものです」
告訴を後押しした元衆院議員
妻が告訴にいたった背景には、竹内夫妻共通の知人の後押しがあった。
竹内氏は早稲田大学時代、政治サークル「鵬志会」のメンバーとして活動。卒業後、旧民主党の党職員をへて、姫路市議から兵庫県議へと転身した。ちなみに竹内夫妻も鵬志会で知り合った縁で結婚している。
早稲田大学時代の1年先輩が、元民主党の衆院議員、石川知裕氏。昨年3月にがんの手術を受けた石川氏は現在も闘病中だが、病身を押して今年4月14日、東京から竹内氏の自宅を鵬志会の仲間4人と弔問に訪れ、竹内氏の遺影に手を合わせた。1時間ほど思い出話に花を咲かせ、帰路につこうとしたとき、石川氏は他の仲間を先に行かせて、竹内氏の妻と2人で向かい合った。
「英明のこと、このままでいいのか」
石川氏は、そう問いかけた。
「どうしていいかわからない。それに怖さもあって。けど主人のためにも、このままではダメだと思う」
こう複雑な心境を明かした妻に、石川氏は弁護士の郷原氏に相談してはどうかと提案した。妻は郷原氏と面識はなかったが、「お願いします」と即答したという。