
百田:へぇ〜! 私は以前、女の子三人が主人公の「魔女見習いをさがして」というアニメをやらせていただいた時、最初にキャスト三人が集められて声を決める日があったんです。その決め方というのが、まず一人のトーンを決めて、「じゃあ百田さんはもうちょっと高めでいきましょうか」みたいな感じで。
津田:それは珍しいケースですね。声の高さについて何か言われた記憶はほぼないです。「もうちょっと若くして」とかはたまにありますけど、基本的には核となる部分をつかみさえすれば、自然に流れができて、お芝居に向かえるんじゃないかなと思っています。
百田:とても勉強になります。
津田:でも百田さんはもっとのびのび演じてると思ってました。映画「ブラックパンサー」シリーズもすごくよかったですし。
百田:あの時もずっと不安でした。洋画の吹き替えってアニメとも全然違うじゃないですか? 生身の俳優さんに声をあてるって、すごく技術が必要で。戦いのシーンなんかは特に。
津田:そうですね。まだCGも仕上がってなくて、よくわからない状況で演じないといけない。
百田:高度ですよね。経験してみて、本当にすごいお仕事だなと身に染みて感じました。
津田:その言葉、そっくりお返ししたいです。ドラマ「トリリオンゲーム」で共演した時、「週末にフェスに出てきましたー」って平気な顔して現場に戻ってきて、めっちゃ元気だったじゃないですか。「ちょっと焼けたかも」とか言いながら(笑)。信じられないですよ。
百田:ありましたね(笑)。
津田:百田さんって本質的にキュートなんです。いつかどこかで話したいと思っていたんですけど、あのドラマの撮影中、百田さんが先に終わった日があって、メイクルームで身支度をして「お疲れさまでしたー!」って帰っていかれたんですね。その部屋にはヘアメイクさんと衣装さんが5、6人いて、みんな女性だったんですけど、百田さんが出ていった途端、全員が「かわいい〜!!」って声を揃えて言ったんです。